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品番 No. MC-10




作品名 

マイセン ペア 記念カップ&ソーサー
「マイセン市の風景 ネームドビュー 」

制作年
1860年頃

価格
300,000円 + 消費税  一対

コンディション
ダメージのない良いコンディション

サイズ
カップの直径 約9.2cm 
ソーサーの直径 約16cm
通常のC&Sより一回り大きなサイズ


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解説
マイセンのペア(一対)のカップ&ソーサーです。
カップにはマイセン市のアルブレヒツブルグ城と貴族の館レジデンスが描かれています。同じくソーサーには向かい合った形で、人物のシルエットが描かれています。絵付けは全て絵付け職人による手描きであり、人物の周りのカールトゥーシェ(ロココ風に渦巻状の装飾)も手描きです。

カップの一方にはエルベ川の対岸から、アルブレヒツブルグ城を眺望する貴婦人が描かれています。またもう一方には貴族の館から出てゆく馬車の様子です。いずれも、シルエットの人物たちにゆかりある場所であり建物なのでしょう。

本作は一般に販売されたのではなく、個人的な注文によって作られたものでしょう。人物の絵付けから考えると、やはり結婚式か結婚記念日と推測するのが妥当でしょう。恐らく地元マイセンの有力者だっただろうと思います。19世紀半ばでは、マイセン磁器は依然高級な贅沢品であり、マイセンにこのようなオーダーが出来るのは貴族や相当な富裕層だけでした。

本作をオーダーした人物の具体的な名前は特定できません。しかし19世紀後半から~20世紀初頭の絵葉書にそれらしき場所を探してみました。写真6)はその一例ですが、絵葉書の写真が撮られた20世紀初頭に学校として使われていた館によく似ています。また古い絵葉書には馬車の写真ありました。これらの写真はいずれもマイセンの地で撮られたものです。また貴婦人がテラスからお城を眺めている館は、エルベ川の橋を渡った高台にあったと推測しています。写真9)10) 個人的にはマイセンの町を随分歩き回っていますが、アルブレヒツブルグ城の尖塔の角度や風景のアングルから間違いないと思っています。

こうした作品は当然のように極少数しか作られませんでした。19世紀初頭ドイツで流行した「ロマン主義」絵画の影響をうけながら、やがてネームドビュー(名勝風景図)というマイセンのカテゴリーに進化していきます。カップの一方にはMeissenの地名が飾り文字(カリグラフィー)で入れられているのは、その証でしょう。この文字ももちろん手描きであることは言うまでもありません。

コンディションはダメージ修復の無い良い状態です。
本作が単品ではなく、一対として残っている事は非常に大きな意味をもちます。一対であるからこそ、単なるアンティークのコーヒーカップではなく、マイセンの風土や慣習を雄弁に語ってくれる文化財的作品と考えています。