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品番 No. MC-4

作品名 

マイセン カップ&ソーサー
「紺地 エナメル彩 七宝写し」 

制作年
1850年頃

価格
120,000円 + 消費税8%

コンディション
磁器本体にダメージ修復なし
エナメル彩の一部カケ落ちあり

サイズ
カップの直径約 7cm 
ソーサーの直径約 14cm 

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解説
マイセンの中でも、非常に珍しいカップ&ソーサーを紹介します。

マイセンのエナメル彩の装飾です。エナメル彩とは、カラス質の絵の具を磁胎に用いることによって、盛り上がるような効果を出し、独特な文様を形成する技法です。通常の絵の具は金属の化合物であり、厚く塗ることはできません。ガラス質の絵の具は粘りがあるため、高温度の焼成にも耐え、融け落ちることなく定着します。しかし、非常に難しい技術であるため、磁器装飾に採用されることは非常に稀です。

本作の装飾は、金彩と銀彩でアラベスク文様が描かれ、ピンクとトルコブルーのエナメル彩がこれに加彩されています。この文様は金属器の七宝文様を意識しているのではないかと考えています。金彩と銀彩のラインで作られたスペースに上手くエナメル彩をはめ込んでいます。ちなみに銀彩は純銀の絵の具であり、プラチナ絵の具ではないので、しばらく放っておくと酸化して変色します。陶磁器で七宝を表現しようとする試みはマイセンでも非常に珍しいもので、ほとんどがベースなどの装飾などに使われ、本作のようにカップ&ソーサーという実用品に使われることはほとんどありません。マイセンのみならずカップ&ソーサーの蒐集家には、是非コレクションしておきたい作品ではないでしょうか。因みに器型はマイセンのスタンダードであるスワンハンドルのシェイプです。

時代の確定は非常難しいものでした。類例の資料がほとんどないのです。研究書としては、唯一、元マイセン美術館の責任者ハンス・ゾーンターク博士の著書に類例がありました。この資料によると、制作年代は1847年となっています。本作のマークも所謂「殴り書きの剣」と呼ばれる1824年~1850年のマークと判断しています。(R・レントゲンの研究による)写真7参照。よって1850年頃の製作と判断しました。また、19世紀末にはプラチナ彩が使われるようになりますが、本作は銀彩が使用されているという事も、年代特定の根拠になっています。

コンディションですが、磁器本体にはダメージ修復はないものの、エナメル彩に幾つかのカケ落ちがあります。写真3)のソーサーにこの状態がご覧になれると思います。また金彩・銀彩にはスレが見受けられます。コンディションに関しましては、より詳しいコンディションリポートを差し上げますので、どうぞご連絡ください。