西洋陶磁器骨董専門店アンティークアーカイヴ

HOME > マイセン > マイセン ポプリポット「女神像 パテ・シュール・パテ」

品番 No. MO-6

作品名 

マイセン ポプリポット 蓋付
「女神像 パテ・シュール・パテ」 
制作年
1900年頃
価格
申し訳ございませんが、売り切れました。
お買い上げ、誠にありがとうございました。
コンディション
とても良いコンディション
サイズ
高さ 約31cm 



お問い合わせ
ご購入希望の方は先ずメールか
お電話でお問い合わせ下さい
アンティーク アーカイヴ
TEL 03-5717-3108




解説

マイセンのポプリポットを紹介致します。

本作の特徴は、パテ・シュール・パテの絵付けです。この技法は、釉薬の下に絵付けしていく「釉下装飾」と呼ばれるものです。「釉下装飾」は本焼成の前の素焼きの状態で行われます。本作の場合ですと、素焼きにグレーの暗いバックを作り、その上に磁土を素材とする白泥漿を重ねて絵付けしていきます。非常に難しい作業で、通常の絵付けとは全く異なるために、この技術を習得した専門の職人の仕事でした。この上に釉薬を施し本焼きすると、地色の上に白い透ける様な絵付けが浮かび上がります。

本作においても、女神様の透ける様な衣装や人物の肌の質感などに、パテ・シュール・パテの特徴がよく表れています。この技法はもともとフランスで発達したものですが、中には厚くぼってりして繊細さにかけるものもあります。しかし、マイセンで作ると、さすがに細かく繊細です。グレーの背景から人物のハイライトまで、とても豊富なグラデーションで構成されているのが、写真からお分かり頂けるでしょうか?
さらに本作の珍しい特徴として、女神様の髪の毛、手にした花束や水差しに暖色系の彩色がなされている事です。本焼きの1400℃c近い温度に耐えられる色はほとんど無く、パテ・シュール・パテの技法に彩色する例はまずありません。この点でも本作は非常に稀有な例といえるでしょう。

パテの技法以外にも、造形や金彩、地色など鑑賞すべき点が本作にはたくさんあります。まるで金属のような質感の金彩、釉下彩独特の深いブルーの地色、アカンサスの葉を型どった成型などは、マイセン独自のものであり他の窯には真似の出来ないものです。

マイセンのマークはボタン剣で、制作は1900年頃と推測しています。背面は、地色のみで装飾のないシンプルなものです。よく無くなってしまう蓋もきちんと付属しています。本体と台座は金具で連結されていますが、この部分にもガタツキや空回りはありません。ハンドルやボディーその他に修復やダメージはなく、非常に良いコンディションといえます。





マイセンミルクピッチ...LinkIcon