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品番 No. SC-3

作品名 

セーブル ティーC&S 
「クラウデッドブルー」 
内側金彩 器型 カラーブル

制作年
1872年頃

価格
申し訳ございませんが、売り切れました。
お買い上げ、誠にありがとうございました。

コンディション
修復 ダメージ無し 
カップ内側の金彩にハゲあり

サイズ
カップの直径 約9.5cm ソーサー直径15.8cm

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アンティーク アーカイヴ
TEL 03-5717-3108






解説

セーブルのティーカップ&ソーサーです。
器型はカラーブルと称される、セーブル伝統のシェイプです。紅茶がたっぷりと入る大き目のティーカップであり、内側の面すべてに金彩が施されているのが本作の特徴です。この金彩は純金の絵の具が使用されており、セーブルらしく高貴な黄金色に輝いています。紅茶のカップは、お茶の色を楽しむために白磁にされることがほとんどですが、内側全面に金彩するのは、紅茶の色が赤く変わるのを楽しむためと言われます。これには24金の落ち着いた色が必須で、純度の低い金や所謂水金のような白っぽい色では、こうした効果は楽しめないと言います。では、これが本当なのかどうか、実際にやってみようと試みたのが、写真8/10と9/10です。

写真8)が本作、写真9)はロイヤル・コペンハーゲンの器です。紅茶はどちらも全く同じものです。もちろん、濃さも一緒です。また同じ照明下の同じ条件で撮影したものですが、実際に大きな色の差異がでました。「金の茶碗は、紅茶を真っ赤にする」と言われますが、この表現はオーバーとしても、同じ紅茶とは思えないくらい赤くなりました。もっと濃いお茶を入れれば、この効果はさらに増すのではないでしょうか。カップの底の金彩が一部ハゲているのは、スプーンでかき混ぜた時に出来たものと推察できます。19世紀に貴族や富裕層が、こうしてお茶を楽しんでいたのかと想うと、そこはかとないロマンが感じられます。

装飾はセーブルのブルーですが、「クラウデッド・ブルー 青の雲模様」です。しかし、よく見ると、大理石のようにも見え、「ブルー・ラピス」との中間のようにも感じられます。金彩文様は蔦状の植物文で、今ではあまり見ないパターンです。セーブルの品格と高級感を併せ持った作品と言えるでしょう。

ダメージ、修復はなく、アンティークとしてよい状態と言えます。しかし、上にも書きましたが、カップの内部底に、一部金彩のハゲがあります。スプーンなどの金属を触れ合った事によるものと思いますが、当時のお茶会に想いを馳せながらアンティークを鑑賞するのも素敵なことと思います。

制作年代はカップ、ソーサー共に、成型が1866年、装飾が1872年です。





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