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品番 No. K0-2



作品名 

KPMベルリン 置時計
「ユーゲントシュティールの絵付けと文様」

制作年
1908年頃

価格
申し訳ございませんが、売り切れました。
お買い上げ、誠に有難うございました。

コンディション
修復・ダメージなし
アンティークとしてよいコンディション
時計の機械部分は不作動

サイズ
幅 約 24cm 
高さ 約 17cm




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アンティーク アーカイヴ
TEL 03-5717-3108





解説
近年、ユーゲントシュティール時代を代表する芸術家、テオドール・シュムツ=バウディスへの関心が非常に高まっています。最近でも「KPMベルリン バウディスとその周辺」といった書籍がドイツで発売されましたし、「KPM磁器工場 1763ー2013」という本でもバウディスがクローズアップされています。
こうした中で、本作置時計をアンティーク アーカイヴが紹介できるのをとても名誉の思います。というのも、有名な作品でありながら、実際に所有しているコレクターや美術館が見当たらないのです。ユーゲントのコレクションで有名なブレーハン美術館も所蔵していないようです。

本作が紹介されているのは、KPMベルリンが創設250年を記念して出版した1913年のカタログです。これの最後のページにこの置時計が大きく取り上げられています。本作が作られたのは1908年ですから、当事の最新作であったのでしょう。デザインは成型がカンプ=Kamp 、装飾がトルツァスカ=Trzaskaとあります。また別の資料には装飾はバウディスと明記してあります。つまり、時計本体のデザインはカンプ、絵付けはトルツァスカ、金彩やエナメルの装飾はバウディスと、当代を代表する3人の芸術家の共作になるものです。彼らは、この置時計を中心にデスクセットとして完成させようとしていたようで、このほかにもインク壷、ペントレー、文鎮、インク吸い取り器などが構成されています。(このうち、文鎮とインク吸い取り器は当店に在庫しています)

全体のシェイプからみてゆきましょう。薔薇の装飾を施した文字盤が半円形の台座に載っています。直線を排し優雅な曲線で器型を構成しているのは、ユーゲントシュティール時代ならではの大きな特徴でしょう。台座には湖を望む高原で、男女が輪になって踊っています。両端の樹木や空の雲の表現も特徴的で、モチーフの選択も含めてきわめてユーゲントシュティールらしい絵付けといえます。また、驚くのは本作の裏側に施された金彩装飾です。流れるよな曲線は、正にバウディスの真骨頂といったところでしょう。文字盤にあしらわれた黄緑のエナメル彩、台座に輪郭を縁取る赤にエナメル彩にもご注目下さい。

本作の時計の機械部分はオリジナルで石膏ではめ込まれています。同じくオリジナルのゼンマイの巻き上げ機も付属していますが、残念ながら時計は不作動です。しばらく前までは動いていたので、修理によっては動くかもしてませんが、今の時点ではメカニカルは不作動という事をご再度確認下さい。

磁器部分に修復やダメージはありません。またビジューの欠落などもなく、とても良いコンディションでです。








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