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品番 No. JC-1


作品名 

マイセン カップ&ソーサー
「ヴァン デ ヴェルデ サービス」
アンダーグレーズ・ブルー ティーC&S
又は
ヴァン・ド・ヴェルドの サービス

制作年
1903~4年頃

価格
申し訳ございませんが、売り切れました。
お買い上げ、誠に有難うございました。

コンディション
ダメージ修復なし 2級品
剣マークに2本のスクラッチあり

サイズ
カップの直径 約10cm ソーサーの直径 約19.5cm



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TEL 03-5717-3108






解説
個人的には、マイセンの究極のカップ&ソーサーと考えています。
建築やデザインに関心をもつ方なら、アンリ・ヴァン デ ヴェルデ Henry Van de Veldeの名前はご存知かと思います。20世紀初頭にヨーロッパで活躍した、現代デザインの開祖と言える人物で、バウハウスの前身である工芸学校を設立し、「ドイツ工作連盟」のメンバーであったデザイン界の巨匠です。日本でも、1990年に東京国立近代美術館工芸館で彼の単独展覧会が開催されたので、知っている方も多いでしょう。しかし、そのヴァン デ ヴェルデがマイセンに仕事を残していたことは、日本ではではほとんど知られていません。

19世紀の末、マイセンはユーゲントシュティール(アール・ヌーボー)の大きなムーブメントの中で、新しいサービス(食器セット)を模索していました。マイセン工場内でも試行錯誤がなされましたが、決定打はありません。そこで、当時活躍していた外部の芸術家にそのデザインを委託したのです。白羽の矢が立った芸術家こそが、ヴァン デ ヴェルデでした。彼はドレスデンの博覧会で成功をおさめ、ザクセンでも名が知られていました。また、当時の彼の先進的デザインは、ヨーロッパ中で評判を呼んでいたのです。 ヴァン デ ヴェルデは、彼がマイセンで作った製品全てに、自身のイニシャルを刻印するという条件で、このオファーを受諾しました。

1903年、マイセンの大きな期待を込めた作品が発表されました。染付けの青で波ような曲線文様を描いた簡素なデザインであり、ヴァン デ ヴェルデの特徴を良く表した秀作でした。しかし、当時の市場からはマイセンが思い描いていたような評価は得られませんでした。それどころか、古くからのマイセンの顧客には、まるでそっぽを向かれてしまったのです。何年かの試行錯誤はあったものの、結果的には、経済的にも大きな赤字を残し、このプロジェクトは大失敗に終ったのです。そして、ユーゲントシュティールの流行が急速に収束してゆくにつれ、いつしかこれらの作品はマイセンの中で忘れられていきました。

しかし、近年ヴァン デ ヴェルデの仕事が研究されるにつれ、「彼のマイセンでの仕事は、その生涯でも最高のものの一つである」と評価されるに至りました。世界中のコレクターや美術館は彼のマイセンでの作品を所蔵しようと躍起になりました。その結果、ただでさえ数少ないヴァン デ ヴェルデの作品はアンティーク市場で高騰しました。

今回はアンリ・ヴァン デ ヴェルデのティーカップ&ソーサーを紹介出来る事になりました。そもそもC&Sは非常に少ないものですが、ティーカップ&ソーサーが単独で市場に出たのは、私の経験では初めてのことです。本作はマークにスクラッチのある2級品です。器にゆがみや顔料の跳ねなども見られますが、その希少性の前では大きな瑕疵とは考えていません。